香りは濃度のほか、形状によってもつけ方に少し違いがあります。つけ方を間違うと、良くない香り方をしたり、服にシミをつくったりしますので、基本を覚えておきましょう。

 

⑴パルファムは肌につける

 

香水の中でも濃度が高いパルファムは、指に少量取ってから、ポンポンと軽くたたくようにつけます。必ず肌につけるようにしましょう。

服につけるとシミになりやすく、また香り成分がいつまでも繊維に残ることで香りも変質しやすいことから、服にはつけません。また、エッセンスが濃厚なものは、肌の香りや熱と混ざることで、その香り本来の魅力が発揮されます。香りが肌になじみ、ゆっくり立ち上る香気を楽しむようなつけ方が正統です。

 

⑵スプレータイプはふわっと

トワレやコロンなど、エッセンス濃度が高くなくスプレータイプのものは、肌と衣服の両方につけられます。
肌にはシュッと強く吹き付けてもいいですが、衣服にはその付け方はシミになる可能性がありますので、フワッとかけるようにします。空中にワンプッシュしてからその霧の中に入るような付け方もお勧めします。

 

⑶手首ゴシゴシはダメ

よく、手首に振りかけてから手首同士をこすりつけるようなつけ方を見ますが、専門家から見ると誤ったやり方です。

その理由は、ごしごしこする摩擦こするによって香りが変質しやすく、また香りすぎる危険性があるとのこと。その手首をうなじに持っていってこすりつけたりするのは、これも強く香りすぎ、また人の鼻に近いところにつけることで迷惑になることにもなりかねません。もし手首につけるなら、付け方はゴシゴシではなくポンポンと。

 

⑷野蛮な時代の話は忘れて

「香水はもともと悪臭やきつい体臭をごまかすために生まれた。だから本来はバシャバシャと振りかけるもの」と信じ込み、バシャバシャと大量にかけてしまっている人もまだいるようです。

実際、香水が生まれた経緯はそのように野蛮なものでした。しかし、それはいつの時代の話かというと18世紀くらいでしょう。それから社会も世の中の衛生状態も人の感性もかなりな変化を遂げています。現代にあったつけ方をしましょう。

 

 

⑸嫌われないための「香りをつける条件」

あなたの香りの身につけ方、間違っていませんか?

フレグランスは、現在は体臭をごまかすためのものではなく、あくまで付加するおしゃれであり、大人のたしなみとして定着しています。清潔感を軽視して自分の体臭をごまかす、こんなはるか昔の感覚でいると、フレグランスをつけることで周囲に嫌われかねません。

フレグランスをつけていることを周囲から好感を持って見られるよう、以下の条件を確認しておきましょう。

①清潔にしておく

シャワー、洗顔、洗髪をきちんとしていることは絶対条件です。
しかし、暑い夏などは気が付けば汗まみれ。毎日のシャワーでは追いつかないこともあります。

そんなときのために、デオドラントシートをビジネスバッグなどに忍ばせておきましょう。休憩などのときに、さっとワキや首筋など汗の臭いが目立つところをぬぐうと気分もさっぱりします。そうしてから、フレグランスをオンしましょう。

※デオドラントシート=汗を拭き取るためのウェットティッシュのようなもの。色々な会社が出していて、ドラッグストアなどで気軽に買えます。

フレグランスをつけるなら無香料のものを使いましょう。

②汗の匂いを抑える

香りが混じらないように、汗の匂いをあらかじめ抑える習慣も大事です。
そのために持っておいていただきたいのは制汗剤です。制汗剤は、消臭効果のほかにパウダー成分などで汗をかきにくくします。外出するときにワキに使用しましょう。

制汗剤はドラッグストアですぐに手に入ります。スプレータイプ、ロールオンタイプなどがあります。

  

これも無香料をお勧めします。

③他の香り成分を抑える

最近は芳香剤入りの洗濯用柔軟剤に香り成分が強いものが登場しています。好む人も多いですが、このような製品をやたらに使うのはおすすめしません。

なぜなら、そういった日曜の消費財に入っている芳香成分は基本的にあまり質の高い香料が使われていないからです。そのような質の良くない香料とせっかく選んだフレグランスが重なると、周囲にとって悪臭となることがあります。

また、あまり質のよくない合成香料は、頭痛などを引き起こすこともありますし、強い香りが続くと鼻がマヒしてしまい、周囲が強く香りを感じて迷惑しても自分では気が付かなくなる、という恐れもあります。

いずれにしても、せっかくフレグランスを選ぶなら、衣類の洗剤などはごく清潔な香りのものをおすすめします。