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”似合う色”、”似合わない色”を知っておかなければならない

 

 

自分を引き立てる色がわかり、着るものも洗練させやすい「パーソナルカラー」

 

「この服を着ると、顔色が良く見える」

「この色を身につけると『似合うね』とよく褒めてもらえる」

そんなことはないでしょうか?

 

逆に。自分は元気なのに「顔色あまり良くないですね」と心配されたり、自分で鏡を見るといつもより老けて見えたり、「今日の自分は何だかイケてない」と思うような服はないでしょうか。

 

人は肌や目、唇、髪など「生来の色」を身にまとっています。その生来の色をいきいきと健康的に見せる色もあれば、逆に暗く見せたりうるさく見せたりする色があります。

これが色の「似合う、似合わない」です。

装いについて関心が出始めると、多くの人が「自分が好きな色」を中心に身に着け始めます。自分が好みの色を身に着けることも大事ななのですが、「好きな色」と「似あう色=あなたの魅力を引き立てる色」は往々にして違うため、せっかくの装いが残念な結果になることもあります。

また、「流行の色」などと安易に身に着けた色が似合わない色であると、「おしゃれなはずなのに、なんだかダサく見える」という悲劇に見舞われるかもしれません。似合わない色を身に着けると、血色が悪く見えたり、影を目立たせたり、皮膚が白浮きしたりすることがあるので、それが疲れや暗さを感じさせたり、不潔感となったり、冴えない印象やダサい印象をもたらしたりするからです。

どうせなら、「顔色が良く見える」「似合う、引き立つ」と言われるような色を身に付けたいですね。少なくとも「似合わない色」はよく心得ておいたほうがいいはずです。

だいたいどんな色が自分に似合い、どんな色が似合わないのかにはいくつかの法則があります。それを知っておくと、便利です。

また、自分に似合う色の法則を知り、その系統の色を中心に衣服や持ち物をそろえると、統一感が生まれ洗練されたスタイルになりやすいのも嬉しいことです。

この「自分に似合う色、似合わない色」を知るための法則を知る指標となるのが「パーソナルカラー」です。

「パーソナルカラー」とは、人が持つ色素をその人の個性と考え、その個性を分類し、似合う色・似合わない色を整理して分析できるようにしたものです。

 

現在、パーソナルカラーとして展開されているサービスは、個性とそれに似合う色系統を4つのタイプに分けてその人のタイプが何かの診断を行うものです。

(さらに7種類や12種類などに分ける考え方のサービスもあります)

女性にはかなり普及していますが、男性はまだ知らない人が多いようです。

実際、インタビューやアンケートでは女子絵は80%以上が知っているのに比べ、男性で知っている人は10%以下です。

しかし、年々知られるようになり、意識の高い人はどんどん取り入れています。

ここではパーソナルカラーについて基本的なことを知り、簡単に自分のタイプを診断できるようにしましょう。

 

 

パーソナルカラーのメリットとデメリット

 

パーソナルカラーを知ることのメリットは以下のようなことです。

 

●自分の血色や肌の調子などを引き立てる色が選べる

●服を買う時に迷いが少なくなる

●同じ色系統のものを選ぶことによって、持ち物の色に調和が出る

●女性の場合はメイクのカラーを選ぶときに便利になる

 

では、パーソナルカラーのデメリットは何でしょうか?

 

●タイプ分けが完全に万能ということはなく、(似合うかどうかを)実際に自分で判断する場面もある

●似合う色をあれもこれもと身に付けてしまい、かえってダサく見えるコーディネートになってしまう

●専門家によって診断が違う場合もあり、結局迷ってしまう

 

とにかく知ることをお勧めするパーソナルカラーですが、盲信するのはよくありません。盲信する人にありがちなのは、以下の1・2・3のような考え方や行動です。

 

1.「〇タイプはこの色が似あうはずだから」と言って、自分の見え方を検証せずに購入したり着たりする。逆に「〇タイプはこの色が似あわない」と、よく見もしないでその色を避けてしまう。

2.自分に似合う色を合わせるのに夢中になるあまり、ビジネスには似合わないくらいカラフルな装いをしてしまう。

3.ひとつの診断結果をずっと信じ込んでしまう。

 

パーソナルカラーをよく知る前によく理解しておいていただきたいのは、パーソナルカラーはあくまであなたが自分に似合う色を見つけるためのガイドにすぎないということです。最終的には何かの色を身に着けたときの自分の顔色や映え方を見て、よく見えるかどうかを自分でちゃんと確認するべきです。

また、似合う色を身に着ける目的は、あなたがよりよく見えるためです。ビジネスシーンでは特にそうですが、多くの色を身に着けるることは逆にあなたの存在をぼやかす可能性もあることを覚えておいてください。似合うからといってビジネスのイメージから逸脱した色を身に着けたり、センスが良いからといってカラフル過ぎる装いになると、個性的過ぎて変な印象を与えたりどこか軽く見られることもあります。

ネイビーやグレーなど、一見違いが出にくそうなビジネスカラーも、実はパーソナルカラーのタイプによって選ぶべき色は微妙に違います。

そして、その人の個性によっては似合うパーソナルカラータイプが広範囲であったり、逆に似合うタイプでも限られた色範囲であることもあり、「私は〇タイプ!」とかたくなに信じ込むのは自分の魅力の可能性をそこないます。人が持つ色素は千差万別なので、皆が皆、タイプ通りにパーフェクトに分かれるかというそうでもないからです。

例えば、「この人は典型的な〇タイプ」、「この人は〇タイプが似合うが〇タイプにも似合う色がある」、「この人は〇タイプ以外はだいたい似合う」、「この人は〇タイプだが、その中でも似合う色は限られる」、など人による違いも出てくるのです。

パーソナルカラーはあなたが自分に似合うものを選びやすくするツールであって、あなたが身に着ける色を厳しく制限するルールではないのです。パーソナルカラーの診断は一生ものと言われますが、年齢のほか生き方や生活に変化が出ると、微妙に変わることがあります。ですから、パーソナルカラーを絶対視しすぎてはいけません。

ただ、自分の傾向を知っておくことは服装選択で役立つことは間違いありません。衣服購入の際にも方向性がつけやすく、自分に向く色の記憶もしやすくなります。加えて「合わない色」を知識として持っておくことは、いたずらに自分の印象を悪くしないためには必須です。

大切なのは、いつも「自分のをとを知り、よく自分を見る」ということです。

 

 

 

パーソナルカラーはどのようにしてわかるか

 

パーソナルカラーは人が持つ色素や質感を元に診断されます。パーソナルカラー診断は「赤が似合う、緑が似合う」と色別に考えるのではなく「赤ならどんな赤が似合うか」「緑ならどんな緑がいいのか」と同じ色でも違いを見ていきます。

少し専門的になりますが、色を決める要素は大きく分けて「明度(明るい/暗い)」「彩度(鮮やか/くすみ)」「色相(赤、黄、緑、青、紫、などの色み)」の3つがあり、これらの組み合わせによって色の感じが違ってきます。

例えば、同じ赤でもワインのような深紅と神社の鳥居のような朱赤は違いますよね。緑でも、寒い国に見られる針葉樹のように白っぽく冷めた緑と、常夏の国の緑葉樹は違う印象です。もしもあなたの似合う赤や緑を探すときは、人が持つ色素や質感によってどちらのタイプの色が似合うかを見るのです。

 

人が持つ色素や質感として考えられるのは、肌の色、髪の色、目の大きさ、瞳の色、唇などの血色、肌のつや加減、そして肌の厚みや毛量などです。

パーソナルカラーの考え方や診断方法は、およそ1980代にアメリカから日本に入ってきました。当初は「人種のるつぼであるアメリカと違い、日本人は黒い髪と黒い瞳なのに、診断する必要などあるのか」という声も多く聞かれたそうです。 しかし、周囲を見渡してみてください。日本人形のようにまっすぐな黒髪と大きな黒い目をしている人もいれば、細く茶がかった髪を持ち、色の薄い瞳を持つ人もいます。色白で繊細に見える人もいれば、茶褐色の肌で豪快な感じの人もいます。

これらの人が皆同じものが似合う、と考える方が難しいとわかりますね。では、色タイプの違いを見ていきましょう。

 

 

2つの色グループ/まずあなたの「ベースカラー」を見る

 

色彩の研究家は「人類が知る色はすべて【黄みより】と【青みより】に分かれる」と言います。大さっぱにいうと、【黄みより】は暖かい印象が感じられる色合い、【青みより】はさっぱりとした涼しさが感じられる色合いです。

例えば、「黄色」の場合、ミカンの黄色とレモンの黄色ではみかんが【黄みより】の黄色でレモンが【青みより】の黄色です。何となくイメージがわかっていただけると思います。

【黄みより】の色群は「イエローベース」、【青みより】の色群は「ブルーベース」と呼ばれます。

 

 

 

まず、あなたはどちらのベースが似合うタイプでしょうか?

下記を参考にしてください。

●肌の色が浅黒い、顔色があまり変わらない、手首の血管が見えにくいまたは緑かかっている

イエローベースが似合うことが多い

●肌が比較的白い、頬の赤みが出やすい、手首の血管が紫色に見える

ブルーベースが似合うことが多い

 

自分のベースはなんとなくわかりますか?

ブルーベースの人に、黄みがかった色を着せると、青さが目立ち、血色が悪く見えてしまいます。逆にイエローベースの人に青みがかった色を着せると、浅黒さが目立ったりクマなどが目立ったりするのです。 あなたはどちらがより似合うか?この機会にそれも確かめておいてください。

手首の血管を見て、碧っぽく見える人はイエローベース、青から紫に見える人はブルーベースの傾向があります。 また、手をぎゅっとにぎってから広げると、にぎったところが一瞬白くなり、血色が戻って来る傾向の人はブルーベースと考えられます。イエローベースはそうした血色の変化がわかりにくいタイプだからです。

標準的なパーソナルカラータイプは大きく4つに分かれますが、イエローベースが似合うタイプは「スプリング」「オータム」の2タイプに分かれます。ブルーベースが似合うタイプは「サマー」「ウィンター」の2タイプに分かれます。

 

パーソナルカラーのタイプ

 

「 パーソナルカラーは一番メジャーな分け方は次の4タイプです。見てのとおり、四季の季節イメージで分かれています。

 

 

●「スプリング(春)」イエローベース

暖かみのある色の中でも、春の花やグリーンなど明るく鮮やかな色調が似合うタイプ

 

 

●「サマー(夏)」ブルーベース

さっぱりした色の中でも、雨や霧でくぐもった色、冷たいシャーベットなどを思わせる色が似合うタイプ

 

 

●「オータム(秋)」イエローベース

暖かみのある色の中でも、落ち葉や栗、煉瓦など茶系で重厚さがある色が似合うタイプ

 

 

 

●「ウィンター(冬)」ブルーベース

さっぱりした色の中でも、強くはっきりした色、強いコントラストが似合うタイプ

 

 

 

 

まだ診断していない人は診断を受けて見ましょう。なお、このページでは簡易診断ができるワークシートを用意しています。

 

 

カラー診断をしたいなら

 

自分のパーソナルカラータイプを知りたいと思うときは以下の診断方法があります。

 

診断方法1 専門家の活用

 

現在、パーソナルカラー診断サービスを行う人は多く、検索などをするとすぐ見つかります。人によっては得手不得手があり、特に男性のビジネスシーンの知識が薄い人もいますので、ビジネスシーン、それもエグゼクティブ対象のアドバイスで実績のある人を選びましょう。

大手のデパートでは、予約さえすれば格安でやってくれるコーナーもあるようですので、簡単にタイプだけ知りたい、というときにはお手軽です。

しかし、しっかり専門家に依頼すれば、数種の色布を実際にあて、似合う、似合わないを判断した上で、診断シートや似合う色の布見本をくれるところがほとんどなので、一度はそのようなしっかりした診断を受けてみるのがおすすめです。

 

 

診断方法2 書籍やサイトでの診断

 

最近はパーソナルカラーに関する情報発信をする業者も増え、自社サイトで簡単なテストに答えていくだけでタイプ診断をしてくれることも多いです。だいたいが無料ですので、そういったところで一度知るのもいいでしょう。

また、パーソナルカラーについて詳しく書かれた実用書も多く出ており、だいたいの本で診断テストなどで自分のタイプがわかるようになっています。

興味があったら「パーソナルカラー」で検索してみてください。

 

 

診断方法3 簡易診断テスト

 

あくまで簡易になりますが、診断シートをご用意しましたので、これを使い、自分を診断することもできます。

丸山との対面セッションが予約できる人は、簡易診断の結果をもとに客観的な診断を受けると精度が高くなります。(オンラインセッションは、ディスプレイに表示される色がシステムやデバイスの影響を受けやすいため、パーソナルカラーについてはアドバイスがしにくいのが現状です)

 

下記からシートをダウンロードしてください。 ●診断シートダウンロード: http://www.attainments.co.jp/DL/personalcolourcheck.pdf

 

チェックし終わったら、こちらの診断結果ページから結果をご覧ください。

 

 

 

さらに「自分に似合う」へ感覚を磨く

 

単純な「色」だけではなく、多角的に自分の個性をつかんでおきましょう。そうすることで、さらに「自分に似合う・似合わない」という感覚が磨かれます。

簡易診断をした方のために、それぞれの特徴をもう一度説明します。 それぞれ、大体の傾向を知っていれば、似合うものを選びやすくなります。似合わないものはそれぞれの反対である、と覚えてください。

 

    • スプリング:黄みがかった色、ツヤのある質感、鮮やかな明るい色が似合う
    • サマー:青みがかった色、ツヤなしの質感、淡い色が似合う
    • オータム:黄みがかった色、ツヤなしの質感、重く濃い色が似合う
    • ウィンター:青みがかった色、ツヤのある質感、鮮やかで濃い色が似合う

 

肌にツヤがある人は、つや無しのものが似合いません

そして逆に、肌にツヤというよりはしっとりとしたなめらかさがある人は、ツヤがあるものが似合いにくいです。

また、全体的に色素が薄い人は、鮮やかで強い色を着せると輪郭や全体の印象が目立たなくなってしまいます。

逆にはっきりした色素を持つ人は、淡い色を多く着ると、顔立ちがぼやけたりします。

 

 
 

ビジネスでの色の選び方

 

ビジネス・シックとパーソナルカラー

 

「パーソナルカラーを知っても、紺やグレーなどの地味な色が中心のビジネスの世界では選びようがない」、という声があります。

確かにビジネスはシックが基本、また「色と柄の格」では、ネイビー、ダークグレー、チャコールが基本色とお伝えしました。また、シャツや女性のインナーに使う色も白を中心にして、あまりカラフルな色は使えません。しかし、そんな限られた色合いの中でも、タイプによって「似合う、似合わない」があります。

 

 

自分に似合うビジネスカラーを知る

 

 

自分に似合うビジネスカラーを知るには、◯◯がかった、ネイビー、ダークグレー、チャコール、という表現の中の「◯◯」はどんな色か、を知ることです。

同じネイビーでも、実はよく見ると布地によって違いがあります。やはり「黄みがかった・青みがかった」がありますし、色が深いか、やや浅めか、といった違いもあります。

下の表でご自分の傾向を見ておきましょう。

 

 

スプリング サマー オータム ウィンター
ネイビー 少し明るめのネイビー 少しグレーがかった色 錆紺と呼ばれる赤みがかった色 濃い、黒に近い色
ダークグレー チャコール ダークグレーでもより明るめのもの。 白と黒だけ混ぜたような純粋なグレー 白と黒以外に少し茶や黄を混ぜたような温かみのあるグレー より黒に近いチャコール
ダークブラウン チョコレートのような茶色 ココアのような茶色 チョコレートのような色で濃いめ ブラウン系はあまり似合わない
純白ではなくオフホワイト オイスターホワイトと呼ばれる薄くグレーがかった白 純白ではなくオフホワイト 新雪のような純白
ツヤ つやや光沢がある布地 どちらかと言うとつや無しの生地 どちらかと言うとつや無しの生地 つやや光沢がある布地
(ツヤの有無は、スーツ生地、ネクタイやブラウスなどのほか、アクセサリーなども同じです)

 

 

いかがでしょうか。自分がより引き立つ服装選択のためにぜひ内容を理解しておいてください。自分に似合う色の傾向がわかると、買い物の時も選ぶのが楽になります。