フレグランスは、ずっと同じ香りではなく、時間が立つにつれて変化をします。また、変化するように香りのデザイナーである調香師がイマジネーションを駆使して設計している部分でもあるのです。
その変化がフレグランスの醍醐味でもありますが、そのため、フレグランスを購入するときにパッと香っただけで決めては危険です。このページは、後で後悔しないために購入前に見てください。
香りの変化は、三段階に分けられ「トップノート」「ミドルノート」「ラストノート」と呼ばれます。それぞれ、イメージが違い、最後までトータルで香りを捉えないと自分にとって好みかどうか、つけていく場所に合うかどうかは判断しにくいのです。最初に「すごく好み」と思っても、残り香は好きではない香りに変化してしまった、ということがあります。
フレグランスを選ぶときには、すぐに決めず、時間をかけて香りを確かめましょう。
香りの変化
1.トップノート(つけたてから10~15分くらいまで)
主に柑橘系の香りが先立つ。フレッシュでとがった香りであり、そのフレグランス本来の香りではない段階。
2.ミドルノート(香りが落ち着いて約1~2時間)
本来の香りと言える段階。バランスが整い、安定した香り方。この段階の香りを選ぶときの基準にする。
3.ラストノート(ミドルノートが消えた後)
残り香。樹脂や樹皮、動物系の香りなどが残りやすい。最後まで残る香りだけに、この段階の香りまで好きだと思えないと、購入したことを後悔してしまう。
気になるフレグランスの変化の例
例えば、あの香りはどんな変化をするのだろうか? そう思ったら調べることもできます。話題になったフレグランスなどは、そのブランドやファッションプレスなどが詳しくその原材料やトップ・ミドル・ラストの変化をウェブサイトなどで公開しています。
気になる香りがあれば検索してみるといいでしょう。そのフレグランスを売っているショップで聞ける場合もあります。
例:Acqua di Parma (アクア・ディ・パルマ/イタリア)の Colinia
(オーデコロン・シトラス系)
100年以上ファンを魅了する、オードリー・ヘプバーンも愛用したシチリアのシトラスの香り。ユニセックスに使える。
レモン ベルガモット
ラベンダー ブルガリアンローズ
ベチバ―(イネ科の草の根) サンダルウッド(白檀) パチョリ(ハーブ系の葉)
いかがでしょうか。上記の材料名はフレグランスには良く使われるものばかりですが、すぐに香りを思い出せるのは、香りのプロ以外は難しいでしょう。そのため、どのように変化するか、文字を見ただけでは想像がつきにくいですね。
しかし、雰囲気は感じ取れると思います。フレグランス類は実際に香ってみないと、本当にわかりません。そう言った意味では情報戦は役に立ちます。
人気の香りや話題になった香り、あるいは個人的に気になった香りなどあったら、こういった時間の変化を情報としてチェックしてから、ショップに試しにいくのもいいアプローチの仕方ですよ。