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自分というブランドイメージ

 

服装を決めるための戦略と意図

 

服装は相手や周囲の無意識レベルにあなたの情報を伝え、加えてあなた自身にも「あなたはこういう人間だ」ということを刷り込むということを前に言いました。

服装は他人に与えるイメージだけでなく、自分の心理状態や判断、マインドにもかなり影響するものです。成功する服装は、望ましいあなたの情報を相手や周囲に伝え、望ましい心理状態や判断、マインド相手や周囲、そして自分に持たせてくれます。人から期待され、信頼され、自分自身が望むイメージで生きていける、そんな社会的な成功に服装は一役も二役も演じるのです。

そのような服装を選ぶためには、戦略的な考え方が必要です。戦略とは目的達成の準備・計画・運用方法ですね。その戦略の最初に来るのはあなたの「意図」です。つまり「自分はどのようにあろうとするのか?」「自分はどんな存在だと人に知らしめたいか?」そしてそのために「どんなイメージを人に与えていくことにするのか?」ということがしっかり明確になっていなければなりません。

これは「セルフブランディング」にも通じるものです。セルフブランディングは、自身の価値を明確にしそれを他者に伝えていく戦略やアクションのことを言い、この高度情報化時代にふさわしいアクションやスキルと言えます。

自分というブランドを意識し、そのブランドイメージを守る意識を持つことは、これからますます必要なことになるでしょう。そしてブランドとは確固としたコンセプトや世界観無しには成り立ちません。自分というブランドのコンセプトを意識し、それに合わせて「自分はどのようにあろうとするのか?」「自分はどんな存在だと人に知らしめたいか?」そしてそのために「どんなイメージを人に与えていくことにするのか?」という意図を明確にできる必要があります。

では、ここからあなた自身の「方針」をできるだけ言語化し、それらに合わせた具体的なイメージを考えていきましょう。

 

意図の言語化

 

では、まず今日の服装について、あなたはどんな意図を持っていたかを明確にして言語化ましょう。

下記から質問シートをダウンロードし、回答してください。回答は頭で考えるだけではなく、実際に記入することをお勧めします。頭で考えるだけでは明確になりきらず、また言語化にもならないからです。

 

質問シート ダウンロード

 

↓回答したら

いかがでしょうか。あなたが服装選択に対して明確な意図が持てていたか、そしてそれは意義のあるものだったかがわかったと思います。

自分がどういうつもりだったか、は相手や状況にどんな影響を与えるつもりだったかとも言い換えられます。そのような意図を持ち、それに実際に合うような服装を選択することが周囲に影響を与えることができる服装戦略の第一歩になります。

 

あなたのイメージコンセプト

 

あなたがふだん出したいイメージは、どんな言葉で表されるでしょうか。

 

第一の質問

下記の表を見てください。この表の中からランダムに「自分が出したいイメージに合うキーワード」を10個だけ選んで書きだしてみて下さい。

 

01

安定している 思慮深い 根気強い・几帳面 責任感がある 理知的 落ち着き 真面目 誠実 冷静・忍耐力 頭がいい・論理的 優等生 きちんとしている 職人肌 クール 控えめ 客観的 穏やか 品格

02

自制心・自律心 エネルギッシュ 進歩的 面倒見が良い パワフル 大胆・行動力 リーダーシップ 情熱的 完全主義 親分肌 管理・抑制 意欲的 目立つ 威厳 一目置かれる 頭が切れる 近寄りがたい 風格

03

世話好き 親切 我慢強い 親しみやすい 快活 明るい 優しい 気がつく 共感力がある おとなしい 思いやりがある 暖かい 愛情豊か 落ち着ける 人当たりがいい なごむ 協調性がある 優美

04

人を元気づける 感性が高い・直感的 順応力が高い 未来志向 発想力がある おおらか 自由 チャレンジ精神 夢やビジョンを感じる 創造力 人生楽しむタイプ ノリがいい フランク 公平 ユニーク 刺激的 自然体 軽やか・溌剌

 

 

↓10個選んだら

表のそれぞれのマス目に01、02、03、04と書いてあります。このうち、自分の出したいイメージに近い言葉がいちばん多く含まれるのはどれでしたか?

第二の質問

あなたがふだん(特にビジネスで)選んでいる服装や選び方に近いのは、次の1、2、3、4、のうちどれですか? それぞれの文章を見て自分に近いと思う文章が多く含まれているものを1、2、3、4、から選んでください。

 

 1

●流行はあまり追いかけない。

●派手な色や華美なスタイルは苦手。

●仕事なら機能的できちんとした服装が必要だと思う。

●どちらかと言えば、抑えた色合いが好み。

●外からは見えないかもしれないが、自分なりのこだわりは持っている。

●流行はやや気にする程度で追いかけはしない。

●装いにはアクセントや自分らしいポイントを大切にしている。

●カラフルなのはイヤだが、はっきりした色は好き。

●どうせだったら人よりいいものを着たい。

●目立ちすぎるのもイヤだが、地味すぎるのもイヤ。明るい色を身につけるのが好き。

●あまりかっちりした格好は冷たく感じるので、柔らかめなスタイルを心がけている。

●スーツよりはジャケパン(男性)やカーディガンとスカート(女性)など、カジュアルな方がいい。

●流行を追いかけるのはイヤだが、古臭くなるのはもっとイヤ。

●自由さが感じられる服装がいい

●あまり華美なのは苦手で、シンプルな雰囲気がいい。

●思い立ったらすぐ動けるような格好が、いちばんいいと思う。  

 

第三の質問

第一の質問と第二の質問の答えはどのような組み合わせになりましたか?(AとBのどちらでしたか?)

A.01と1、02と2、03と3 04と4 のいずれかになった。

B.上記以外の組み合わせになった

 

第一の質問はあなたが出したいイメージ、第二の質問はあなたが選ぶ服装の傾向について聞いたものです。第三の質問はその二つがマッチしているかどうかです。

Aであれば、自分が出したいイメージに合う傾向の服装が選択できていると考えられます。Bであれば、自分のコンセプトと違う服装イメージを選んでいるかもしれません。その場合は、あなたがどんな人かということが側から見るとわかりにくい印象の状態であると言えます。

「ギャップがあっても、そのうち本当の自分をわかってもらえばいい」というのはこれからは通じません。高度に情報化した今の社会では、誰しも時間がなく、感覚的にならざるを得ません。「自分はこういう人」ということを一人一人に言葉で説明して回るわけにはいかないからです。ですから、セルフブランディングも意味があります。

人は人をまず外見から判断します。その時にわかりやすくイメージを伝えられた方があなたというブランドを高めるためには有利なのです。 服はあなたのラベルです。 色々な情報がごちゃごちゃと書いてあって分かりにくいラベル、中身と全く違うことが書いてるラベル。どちらもあなたのブランディングには役立たないどころか、障害になります。 自分自身が出したいイメージに合わせた服装を選びましょう。

 

服装イメージの解説

 

  01  1(コンサバティブ)

安定している・思慮深い・根気強い・責任感あるイメージ

 

金融・保険など手堅い信用イメージが必要な仕事や、知的で堅実なイメージを演出したい場合、顧客より目立つべきではない場合に向く服装。

●派手な色、柄、アイテムは身につけず、全体的にシックにまとめる

●色はネイビー、ダークグレー。もう少しカジュアルな場合はクールなダークブラウン、女性の場合はグレージュなども。

●スーツの場合、インナーは白。

●ビジネス小物は黒やシルバーが基調

 

02 (パワフル&ドレッシー)

エネルギッシュ・進歩的・先頭に立つ・パワフルなイメージ 

一般的に経営者、団体の代表、講演者など存在を華やかに際立たせたい立場の方。パワフルなリーダーイメージが必要な方や経済的な成功をアピールするビジネス戦略の場合など。

●基本の色はネイビー、ダークグレー、チャコールなど。インナーを白にしてコントラストを際立たせることもおすすめ

●カシミヤ混など生地にさりげない光沢があっても良い

●スーツなどコンサバティブな装いの場合は、ラペルやゴージラインの角度を高めにするなど、形に工夫を加える

●時にはエネルギッシュな色、柄を投入

●男性のビジネス小物は黒やシルバーが基調だが、エキゾチックレザーやプラチナ、ダイヤなどを品良く使っても可

●女性のビジネス小物は黒のほか、シンボルカラーも効果的。アクセサリーはやや大ぶりなものを推奨

 

 

03 3(ソフト&カジュアル)

親しみやすい・人が好き・親切・協調性が高いイメージ)

チームでの業務推進やフラットな組織風土を印象づけたい立場の方、人と打ち解けることが主目的の時期など。

●比較的優しい色合い。ブラウン、ベージュ、グレーなど。さらにカジュアルな場合は、もう少しカラフルで明るい色も可

●かっちりしたスタイルではなく、柔らかいシルエットにする。

●スーツであっても、比較的ソフトでカジュアルなものを身につける。

●優しい色や柄を用いる。あまり濃い色やはっきりした色、柄は使わない。

●全体的にカジュアルなイメージとなるので、TPOに注意しメリハリをつける

 

 

  04 4(シンプル)

感性が高い・未来志向・自由なイメージ

IT系、ベンチャーなど活動的で軽やかな環境を演出したい場合や身軽で動的なイメージを出したい場合

●ネイビー、ダークグレー、グレーなどシックな色が基調

●あまり色や柄を組み合わせず、シンプルな装いにする。

●全体的にカジュアルなイメージとなるので、TPOに注意しメリハリをつける

●シンプルである分「クラス感」が出にくいので、シルエットやサイズ感、ブランドやデザイナーにこだわる

●全体的にコンサバティブなイメージにまとめ、小物や持ち物に新しさを加える。

 

いかがでしょうか。

自分のブランドにふさわしいイメージは何か? 今後どんな自分になっていきたいのか? この段階できちんと考えましょう。 もしも、今あなたが何となく昔からの惰性で服装を選んでいるのであれば 今が「変わりどき」だと言えます。

自分が望む未来に合うものを身につけること、 あなたがいたい世界にふさわしい服装を選ぶことが大切です。本当に自分が望むイメージに合った服装スタイルは必ず成功をもたらします。   明確なイメージをもって、服装の効果をマネージできるようにしていきましょう。