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あなたに必要な服装とは

 

服装に込められた情報

 

服装にはメッセージ性があります。「服装は着ている人をあらわすラベル」と言われることがありますが、あなたの服装はあなたのことについて多くの情報を周囲に語っているのをご存知ですか? 

 

●あなたのセンスや常識

●パーソナリティ

●ライフスタイル・経済状況

●社会的成熟度

●その場所・場面・相手への尊敬度・敬意

●ポジションや立場

●エネルギーレベル

●自分で自分に対してもつイメージ

 

「こんなに? そんなバカな」と思うかもしれません。しかし、服装は非言語コミュニケーションの要素として、重要な意味を持ち、上で言ったような情報を如実に伝えるものだと研究家、ヴァーガスは言っています。そして注目すべきは、他人に情報を拡散するだけではなく、自分自身にも自分のイメージを刷り込み続けるということです。

 

いいかげんな服装をしていれば「いい加減に扱われてもいい人間」として周囲にメッセージを送るだけでなく、自分自身に対しても「あなたはいい加減に扱われる人間だ」と言い続けることになります。これは潜在意識下で起こることです。怖いと思いませんか。

に服装を見直すことで自己イメージを高めることもできることはよく知られることです。「成功者になりたければ、成功者の服を着よ」といわれる所以です。    

 

責任あるポジションや役割なら、そうわかる服装を身につけることを重視しましょう。そうすることで、周囲の信頼感や期待感に応えやすくなります。そして、自分のセルフイメージを上げることができる、自分でも納得の服装を選びましょう。

 

では、どんな服装を目指すべきでしょうか。

「格(クラス感)」という感覚は欲しいものです。 「エグゼクティブプレゼンス」の「エグゼクティブ」という言葉は「執政者、経営者、役員、幹部」という意味です。また「経営者や幹部など上位者にふさわしい」という意味もあります。そこから「上質な、高級感のある、高品質な」という形容詞にもなっています。ですから「格(クラス感)」という、一般より少しでもランクが高いイメージは必要とされるでしょう。

「エグゼクティブ」は、何らかの「パワー」を感じさせる言葉でもありますが、決して華美なイメージではありません。どちらかというと落ち着きや安定感をイメージします。かと言って、地味で堅実すぎるイメージではありません。 それ相応の「華」や「さりげない上質感」が似合います。

スーツスタイルの時ばかりではなく、カジュアルなスタイルのときにもそのようなイメージが欲しいのです。米国には「エグゼクティブカジュアル」という暗黙のドレスコードがあります。普通のカジュアルとはどこか一線を画した「ワンランク上の」カジュアルです。「上に立つ人が持つべき意識」を表すようなドレスコードですね。

「(仕事が)できる」「厚い信頼」「高い評価」「社会での成功」などのイメージが大切なことはすでに言いました。もし、あなたがまだそれほど高いポジションや重い役割についていなくても、今後上のポイントを意識し、そのポイントをどう演出するかを考え工夫していくことは必ずプラスになります。

装いは周囲の人にあなたをどう扱うべきかを教えるラベルです。あなたが相手に与えたい印象を意識し、なおかつ適切な装いでそれを表現できるようになるほど、周囲はあなたの望む扱い方を無意識に選ぶようになるのです。その結果、あなたは望ましい結果を手にします。それが上に進むことであれば、それは自然に思い通りになるでしょう。    

望ましい結果をあなたにもたらすアイテムやコーディネートを具体的に選択できるようになるために、服装のことをあらためてよく知りましょう。

 

服装のことを知るポイント

 

 まず、あなた自身のブランディングを大事にしたいなら、雑誌やショップ店員などからもたらされる安易な情報を鵜呑みにしてはいけないことを覚えておいてください。雑誌や店員が悪いわけではありません。ただ、彼らにも情報が不足しているだけなのです。

まず「おしゃれ」「似合う」ということと、「信頼感を感じさせる」こととは、違うことだと覚えておくことです。服装を選ぶときには、安易に「おしゃれ」「私らしさ」「個性」などという基準で身に着けるものを選んではいけません。

そして、あなたが真に自分にふさわしい服装を選ぶために、あなた自身が「選ぶ目」、つまり意識と知識を持つようにしてください。 

 

下記の7つが服装に関してあなたに必要な意識と知識です。  

 

①意識=自分で自分のイメージを選ぶ

「成功する服装」とは、「自分がこうありたい」「こう見られることが成功である」という自分自身のイメージに合った服装です。そして、そういうあなたを周囲に伝えてくれる服装です。

そのためには、「自分が自分のイメージを選ぶ」という主体的な自分の意志が必要です。自分に対する信頼感を自然に周囲に持たせ、存在感を高めたいと思うなら、出したい自分、見せたい自分のイメージを明確にして自分で把握し、そのイメージに合うものを選んでください。

ただし、自分の好みだけでなく、他人の視点を考慮に入れましょう。「自己認識」をした上で「客観的な視点から見る」というプロセスが大切です。

 

②意識=服装を戦略として捉える

「服装戦略」は以下の両面から考えましょう。  

A)「セルフブランディングによるコンセプト」

自分自身を全体的にどんなイメージにまとめるか、ということ。全体的にシックな感じにするとか、着る色は○○色を中心にする、といったことですね。  

 

B)「その日の目的や期待する効果」

「今日はどこで、何をするか」「どんな人と会うか」「どんなイメージを与えたいか」ということから毎日の服装を選ぶこと。今日は大事な商談なので、少し硬いイメージでいくか、とか、今日は親しみのある感じがいいな、など意図的に服装を選ぶということですね。  

 

また、自分のクローゼットを見直して、必要なアイテムの購入や買い替えの計画、不要なものの廃棄を行う、というのも大事な要素です。  

 

⓷ドレスコード/クラス感の演出

エグゼクティブプレゼンスには、「上に立つ人」「指導的立場」にふさわしい見せ方が必要です。そのためには服装についてのルールを良く知り、TPOに合わせた選択ができるようになることが必要です。 また、常に自分にふさわしい「格」があるかどうかは意識しなければなりません。

もちろん、「上等」なものに越したことはありませんが、「価格」だけの問題ではありません。どんな価格のものを身につけてもいいですが、自分自身が高く見えることがルールとしなければいけません。つまり自分にふさわしい「クラス感」が感じられるかどうか、という判断が必要です。 「クラス感」がどういうものか、出すために何が必要かを理解していきましょう。  

 

④似合う色・似合わない色の区別

「パーソナルカラー」というのをお聴きになったことはあるでしょうか。色彩には色の系統というものがあり、人が持つ色系統の違いによって、着る人と相性が良い色、悪い色が存在します。

身につけると自分を生き生きと健康的に見せてくれる色もあれば、なぜか顔色をくすませたりシワなどのイヤな陰影を強調する作用がある色もあります。 それを知っておくと、服の選択のときに損をしません。また色系統に意識的でいれば、持ち物の色調も統一感が出しやすいため、一度理解をしておきましょう。  

 

⑤カラーコーディネート

品や知性のイメージは、整然とした洗練された外見から生まれます。このとき、大切なのはカラーコーディネートです。同系色など関連した色がうまく配されていると、それだけで着ている人のクオリティも高く見えます。

反対に色合いが整理されておらず、ゴチャゴチャ混ざった印象や地味すぎる印象になると、残念ながらレベルも低く見えてしまうのです。配色や統一感に注意しましょう。

 

⑥サイズ感を追求する

「格」にも関係しますが、服装を良く見せるのも、ダメに見せるのも、サイズ感にかかっています。手持ちの服の見直しと、今後の購入の時のために、正しいサイズについての感覚を身につけましょう。  

 

⑦手入れしたものを身につける

サイズ感と同じく、意外と盲点となるのが「手入れ感」です。「成功する人」は、自分の持ち物の手入れには気を使います。ポイントを意識し、習慣として身につけましょう。