女性はビジネスシーンでもアクセサリーの選択には幅があります。それは嬉しいことですが、幅広いだけに、つけ方を間違えるて品が落ちたり、カジュアルすぎて失礼になる恐れもあります。原則を覚え、ルールに沿ったつけ方をしましょう。

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ルールを守って品よく自分を彩る

 

ビジネスシーンのアクセサリーの選び方

 

女性にとって、ビジネスシーンでのアクセサリーは強い味方です。

イヤリング/ピアス、ネックレスなどアイテムのバリエーションが多いため、コーディネートの幅が広いですね。

女性の場合、男性より恵まれているのは、ゴールド系とシルバー系の両方のアクセサリーを使えることです。

これも選択の幅を広げます。(男性の場合はビジネスでは基本的にシルバー系のみです。)

しかし、幅広いだけに、つけ方を間違えるて品が落ちたり、カジュアルすぎて失礼になる恐れもあります。

以下のルールを念頭に置いてアクセサリーを選んでください。

 

 

「太陽と競わない」というルール

 

ビジネスシーンとは限りませんが、昔から女性のアクセサリーには「太陽と競わない」という淑女のルールがあります。

今では、それほど重要視されないルールですが、「品よく装う」ためには、持っておいた方がいい感覚ですので、ご説明します。

 

太陽と競わない」とは、昼間のアクセサリーでは、太陽を乱反射するようなきらめきの強い素材を使ってはいけない、という意味です。

反対に、太陽が沈んだあとの夜は、女性は太陽のごとく煌めくこと、という意味も含んでいます。

 

そのため、宝石は実はもともと「昼の宝石・夜の宝石」と区別されています

昼の宝石はきらめきが控えめなもの、夜の宝石は逆に強いものです。

昔は淑女の装いにはこのようなルールがあったわけです。

今は、昼間でも煌めきの強いアクセサリーを身につけることは平気になりました。

しかし、硬い場面ではまだ注意が必要です。

 

下の表は、「昼・夜」の宝石の目安です。参考にしてください。

 

 

ただし、上の表で「夜の宝石」とされるものでも、色味が控えめな石は一粒もののデザインのピアス/イアリングやネックレスなどは昼間の「硬い」場面でも十分通用します。

中でも昼・夜どちらでも適切とされ、万能なのがパールです。

パールは品の良さではナンバーワンの宝飾品と言えます。

もちろん、デザインによって控えめにも派手にもなるのですが、一連のプリンセスタイプ(40cm前後の長さのネックレス)なら、どんなオフィスでも安心してつけられます。

 

 

アクセサリーをドレスコードの3つのゾーンで考える

 

昔ほど細かいルールはないアクセサリーですが、品格を失わず輝きをプラスするにあたっては、やはり配慮が必要です。これも3つのゾーンで見て行きましょう。

 

 

 

「硬い」

「硬い」場面では、基本のルールとして3つ覚えておきます。

 

●「ゆれる」、「下がる」ものは用いない

ダウンタイプのピアス/イアリングやロングネックレスはつけません。

邪魔になったりしてビジネス感が出にくい形状だからです。

ネックレスだと、40cm~45cmくらいの「プリンセス」と呼ばれる長さが最も適切です。

 

●華美なものはつけない

光にギラギラと反射する素材が使われていたり、ボリュームがあり過ぎるデザインは、やはりビジネス感を損ないます。

ピアス/イアリングの場合は、耳たぶからあまりはみ出ないもの、1cm角以内くらいの感覚です。

 

●カジュアル素材をつけない

この場面でつけるアクセサリーは金属と石を用いたものに限ります。

羽根、皮革、布帛、プラスチックなどを使ったものは、この場面にはふさわしくありません。

 

 

 

「華やか」

 

華やかなシーンですから、「硬い」とは反対に考えて選びます。

夜の時間帯の場合は、むしろキラキラと光を反射するような素材が似合います。

昼間の時間帯であれば、パールなどのしとやかな輝きのアクセサリーがいいでしょう。

夜の時間帯で、ルール違反があるとすれば、昼間につけるような不透明~半透明の石を使ったアクセサリーや、カジュアル素材のアクセサリー(上の「硬い」でダメとされた素材)です。

華やかな場面では透明感やきらめきはあったほうがいいのです。

 

 

 

「日常的」

 

選択肢は幅広くなりますが、昼間の時間帯はやはりあまりゴージャスなきらめき感がないほうが品が良くビジネス感があります。

「硬い」場面で説明したような形状は、日常のビジネスでも基本と考えて下さい。

もちろん、さらにカジュアル寄りになってくれば、フープ(輪っか)タイプや、ダウンタイプも悪くありません。

ただし「節度」を大事に、巨大なデザインなどはやめておきましょう。

 

 

 

時計について

 

時計のデザインにも、一定のルールがあります。まず、男性のビジネススーツスタイルにおける時計のルールはこのようになっています。

 

●ダイヤル(文字盤)はごくシンプルなデザインで白が基本

●ケースはシルバー色

●ベルトは黒革(またはややカジュアルになるがシルバーステンレス)

●ダイヤル直径は3.5~4cmほど

●ケース厚は1cmまで

●きちんとした品質や高級感を感じるもの

 

 

これは、このまま女性のビジネスアタイアにもあてはまります。

ただし、女性の時計の場合は、ダイヤル直径は2.5~3cm、またはもう少し小さいものになります。

ケース厚もやや薄めとなるでしょう。

写真:Tiffany & Co.

 

「硬い」場面でふさわしい時計

 

硬い場面であれば、以下のルールがそのまま当てはまります。

●ダイヤル(文字盤)はごくシンプルなデザインで白が基本

●ケースはシルバー色

●ベルトは黒革(またはややカジュアルになるがシルバーステンレス)

●ダイヤル直径は3.5~4cmほど

●ケース厚は1cmまで

●きちんとした品質や高級感を感じるもの

 

 

「華やか」な場面でふさわしい時計

 

華やかな場面では、上の硬い場面と同様のものでも十分ですが、ブレスレットタイプや光沢感が強いもの、ビジューなどの装飾が施されたものなども似合います。

華やかな場面ではブレスレットタイプや光沢の強いものも

 

 

「日常的」な場面でふさわしい時計

 

日常的となれば、もちろんダイヤルのデザイン、ケース色、ベルトの色にも幅が出ます。

またカジュアル寄りになってくると、大ぶりなタイプ、ダイバーズもいいでしょう。

カジュアル寄りでは、色ベルトなども

 

 

キャリアのある方なら、上の「硬い場面」でも大丈夫な基本のデザインの時計をまず持っておいてください。

プロフェッショナル感が漂う服装には、やはり同じ雰囲気の時計が一番似合います。

特に安定感や信頼感や格を大事にしたい役職者、士業の方には、いちばん似合います。

また、格の高い食事会やコンサート、冠婚葬祭など、基本デザインでないと合わない場面がこれからいくらでもあるものです。

 

まずは基本のタイプを信頼できるブランドでお求めになり、そのほかのバリエーションを段々と増やしていくような揃え方をお勧めしています。