日常でも、パーティ会場でも、普通の人よりどこか洗練されていてスマートに見える人がいます。そんな洗練された振る舞いや動作にはどんな秘密があるのでしょうか。

 

AUDIO

 

MOVIE

(時間 05:26)

 

TEXT

 

「洗練」された動作のセオリーとは

 

日常でも、パーティ会場でも、普通の人よりどこか洗練されていてスマートに見える人がいます。「洗練」という言葉には優雅、品位が高い雰囲気の意味もあれば、社会的に成熟した感じや知的な雰囲気のニュアンスがあります。このような洗練を感じさせる人は、それだけで「ワンランク上」と感じさせ、周囲を感心させてしまうところがあります。いろいろな場面で堂々と振る舞う人になるなら、振る舞い方に洗練の要素は欲しいですね。

では、振る舞いや動作を洗練させるにはどうしたらよいでしょうか。スマートな振る舞いを見ていると、そこには何らかの規則性があります。その規則性は以下の3つです。

 

<洗練された動作のセオリー>

1 余計な動作が少ない

2 いたずらに頭や体をゆらなさない

3 背後を取られない

 

それぞれ詳しくお伝えします。

 

 

1.  余計な動作が少ない

 

余計な動作がない人は、洗練されて見えます。

例えば、「おじさん、おばさんっぽい座り方」というと、どんな想像をするでしょうか。どことなくくたびれてだらしない様子を想像する人は多いのではないでしょうか。それでは、「ジェントルマンとレディの座り方」というと、いかがですか?たぶん先ほどと違う様子を想像したでしょう。

では、思い返してみてください。この2つの想像の大きな違いは何でしょうか。

まず「ジェントルマンとレディ」を想像した時は、それほど余計な動作はせず、ストンと腰かけるような様子を想像しませんでしたか? 

それに対して、大きな違いは、「おじさん、おばさんっぽい」と言われそうな座り方は、立っているところから椅子に腰掛けるまでに、いったん頭を下げて腰を落としてお尻を出すような動作が入りがちです。つまり、ひとつ余計な動作が入るだけですが、これだけで動作の印象が変わるのです。

この動作の差は筋肉の力の差とも言えます。例えば余計な動作なくサッと立ちあがろうとすると、腿や腹筋の力を使います。洗練された動作をするだけで日常の中でさりげない筋力トレーニングができます。そのせいか、洗練された動作の人は、印象だけでなく、身体もどことなく引き締まっています。ぜひそのことも意識してください。

 

2、いたずらに頭や身体をゆらさない

 

1と同じような意味になりますが、歩くとき、座るとき、その他いろいろな動作の時に、頭や身体がゆらゆら揺れてしまう様子も洗練された動作には見えなくなります。また品が悪く見えることもありますから要注意です。

頭が揺れるのはアゴが安定していないせい、身体が揺れるのはお腹に力が入っていないせい、です。それでは安定感がなく、自然に周囲から信頼感を受け取れるような様子にはなれません。

手足も同じく、力無くぶらんぶらんゆれてしまうと、野蛮な印象になります。

そのような身体各部の揺れや不安定さがないよう注意してください。気になる方は、自分の身体の真ん中にしっかりした軸が通っているところを想像し、その軸を中心に自分の身体全体を軽く引き締めているイメージを持ってください。自然な安定感と洗練さが備わります。

 

3.  背後を取られない

 

「背後を取られない」という意味は、自分の後ろ側をいたずらに見せない、ということです。

もともと、「人に後ろを見せる」という所作は、緊張感が感じられず、また人には失礼な印象を与えるものです。極力気をつけたいことなのです。もちろん、大勢いる場所では、100%お尻や背中を見せないことは不可能ですが、「できるだけ見せない意識」を持つだけでも所作に差をつけます。身のこなしが美しい役者や、一流ホテルのサービススタッフなどは、その代表例です。  

また油断しない、スキを見せない、という意識も、上に立つ人間としては非常に重要です。「背後を取られない」ということをよく覚えておいてください。明日からの所作の印象が引き締まった洗練されたものになります。  

 

 

いかがでしょうか。このような事柄をまず守っていただくと、それだけで動作もどこか差がつくものになります。その結果、自分のセルフイメージも上がり人前での自分に自然に自信がついてくるでしょう。ぜひこの「洗練された動作のセオリー」をしっかり覚えておいてください。