姿勢が悪いと人生を間違えます。まずこのことから知っておきましょう。「姿勢」とは何を表すかを少しまじめに考えるお話です。

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姿勢の重要性

 

「姿勢」の重要性をあなたはご存知でしょうか。もしご存知で、実際に良い姿勢を保てている方以外は、この章はよく理解しておいてください。

姿勢はあなたがこの先受け取るべき信頼や高い評価を受け取るにあたって、非常に重要な要素です。

この機会に「姿勢」とは何を表すかを少しまじめに考えてみましょう。姿勢が悪いと人生を間違えるかもしれないのですから。

 

さて、「姿勢」の主となる意味は2つあります。

一つは、「体の構え」です。「構え」とはそのものの作り、作りを整えること、整えて準備状態にすることを指します。つまり、意識していなくても、姿勢はあなたの日々のスタート地点であり、生き方の基本です。

もう一つの意味は、物事への取り組み方、「態度」です。つまり、「姿勢」とはあなたの考え方やあり方そのものと思っていいのです。あなたは毎日、あなたの考え方やあり方を姿勢で示していることになります。周囲から見るとあなたという人間を判断する基準になります。

姿勢は生きる上ではあなたの「型や枠」となり、周囲から見る上では「輪郭」です。これは大袈裟な言い方をしているのではありません。姿勢とはあなたを本質的に表すものです。

だからこそ、人間の本能は、その人の姿勢でその人を無意識に判断します。人間が本能で相手に対して「快か不快か」のどちらを感じるか、「受容するか、避けるか」のどちらの行動に傾くかを決める上で重要な要素の一つです。

 

姿勢についてよくある3つの誤解

 

ところが、自分の姿勢を軽視している人は少なくありません。そして、多くの人が姿勢がよくない言い訳を口にします。例えば、よくこんなセリフをお聞きします。

 

「姿勢が悪いくらいで、何か損をするわけではないですからね」(1)

「姿勢良くしなければと思うけど、いい姿勢ってしんどいですよね」(2)

「大事な時には姿勢良くするよう気をつけていますよ、大丈夫」(3)

 

残念ながら、このいずれもが間違っています。ここで下記の3点をよく理解しておいてください。そして、姿勢の重要性を確認してください。

 

姿勢が悪いと確実に損します

姿勢の様子はその人間のアウトラインとしてすぐに相手の視覚に入るので、姿勢のゆがみや不自然さは確実に相手の忌避の感覚やマイナス感情を刺激します。

また、洋服はノーマルな姿勢をモデルに作られているので、姿勢が悪いと形やバランスが崩れて格好悪く見えます。どんなに高い服でもオーダースーツでも見た目が台無しになる確率が高いです。

見た目だけではなく、健康へのダメージも強いです。「良い姿勢」は人間の身体が持つ重量を理想的に分散させた状態ですので「良くない姿勢」は身体のどこかに余計な負担が生じる状態です。その状態が、慢性的な頭痛、腰痛などの身体の故障や、O脚などの骨の湾曲を招くことが言われています。

たかが見え方など大したことはないとタカをくくっていると、人からの評価も健康も失うかもしれません。ぜひ今のうちに良い姿勢を手に入れましょう。

 

良い姿勢は「しんどい」ものではありません

良い姿勢はしんどいものではありません。今まで姿勢が悪かった人が矯正していくときは、筋肉の使い方が違うので、慣れない分疲れるかもしれませんが、慣れればラクに良い姿勢を保ちやすくなります。

また、「良い姿勢がしんどい」と思う人は「良い姿勢」を間違えて捉えている可能性があります。例えば、小さい頃ならった「気をつけ」を良い姿勢と思い込んでいるなら間違ったイメージです。良い姿勢はあのように全身に力を入れて胸を外らせるような格好ではありません。

何よりも、ちょっとしんどいからと、深く考えずにラクなほうに身を任せるのは結局損です。姿勢を直そうとすると、最初は確かに疲れます。しかし、自分のこれからのために少しだけ頑張る時間をとってください。

 

たまにしかしないならいい姿勢になりません

慣れればラクに良い姿勢を保ちやすくなると言いましたが、それは重心の掛け方や筋肉の使い方などポイントを理解し、日常的にそのポイントに注意することが自然に無意識にできるようになるからです。なのに、好きな時はいつでもできる、とは少し甘い考えです。

それにもしも、良くない姿勢によって体型にも影響が現れていれば、それを急に良い状態に変えることは難しいでしょう。

以上のことから、ふだんは姿勢が悪いのに、ある時だけ急に重心や筋肉のポイントを移し良い姿勢に切り替えることはかなり至難の業だとお分かりになるでしょう。たまにしかしないなら、良い姿勢にはならないので、何にもならないのです。見た目にも健康にも良い、「良い姿勢」にふだんからしておくほうがよほど簡単で確実です。

いつでもできると舐めてかかっていると、結局損をしますよ。あなたの未来のために、成功や健康のために、今のうちに時間と労力を投資してください。

 

姿勢が変わると、人生も変わる/良い姿勢の3点

 

正しい姿勢はその人の堅実なあり方を示し、見る人に安心感を与えます。そして上に伸びやかな姿勢は見る相手にポジティブで未来へつながる印象を与えます。そして首を伸ばし頭を高く保つ様子は、それだけで品や格、威厳を表現できます。

姿勢は立つ様子そのものですから「たたずまい」の印象を決定づけます。安定したまっすぐな立ち方は「頼りがい」「誠実さ」「有能さ」といった印象を誰に対しても伝えます。対して、ゆがみがあったり、どこか力の抜けた立ち方の場合は、便りなく、品格や知性も感じさせることができません。

このような印象の積み重ねは、確実にあなたの未来を二つに分けるでしょう。自然に人から期待や信頼を引き出し、高く評価される未来と、いつも実際よりも低い評価を受けてしまう損な未来の二つです。

姿勢はその人のあり方を示します。姿勢がダメだということは、ちょっとしんどいからラクなほうに身を任せたり、たかが見え方など大したことはないと思ったり、いつでもできると舐めてかかったり、そんなあり方を示すからかもしれません。それでは人生を間違えます。

 

人生を間違えないために、姿勢に自信をつけましょう。自信がないというあなたは、以下の3点を手に入れれば大丈夫です。

 

●正しい姿勢と、その作り方を知る!

まずは正しい姿勢と、それをどう作るか、基本的なことを知っておきましょう。どんなことでも、基本を知っていることは、いつでも安心感をもたらします。

●格が感じられる姿勢のポイントを身につける!

大人になって、それなりのキャリアを身につけていけば、自ずとあなたは自分の「格」を表現していく必要が出てきます。「格」とはすなわち、あなたがこれまで高めてきた自分の価値です。それにはポイントがありますので、それもぜひ身につけておきましょう。

●「カッコいい立ち方」も知っておく!

活躍するにつれて、人前に出ることも多くなります。そんな時には「正しい姿勢」も大事ですが、「カッコいい立ち方」も知っておきたいですね。

 

姿勢はあなたの土台であり、生き方です。

あなたの素晴らしい価値を、姿勢でも示せるようにしてください。それだけで未来は変わるのです。